2010 年 4 月の投稿一覧


砂浜美術館

2010 年 4 月 25 日 | トピックス

初めて高浜町に来たのは、2008年の夏の終わり頃でした。
雨雲が空をしめ、暗くなった浜辺を歩いていても、
夏になればこの浜が海水浴でにぎわいをみせるなんて想像できませんでした。

「 7、8月の海水浴の季節もいいですけど、
5月頃の海は透明度も高くて本当にキレイですから、ぜひ見て下さい 」
といわれたのを憶えています。

去年の春、快晴の日、心地いい潮風を感じながら、初めて見た海は、
今までもっていた日本海へのイメージが一新されるほど初々しいものでした。
その美しい浜辺は、今月の初めに新しくできた町のポスターになっています。

来週からゴールデンウィークが始まります。
今年のGWは太平洋に面する高知県の黒潮町で行われるイベントに興味津々です。

5/1〜5まで、NPO「砂浜美術館」主催する『Tシャツアート展』が開催されてます。
毎年5月上旬に開催され、今年の応募総数は1339点!。
今年で22回目(スゴい!)を数えるイベントだそうです。

全てのTシャツが砂浜に展示されてる様(干されてる?)は
見慣れた夏の浜辺とは、またちがった趣きがあり、思わず訪れてみたくなります。

しかも、去年からモンゴルとの交流も始まったそうですから、
22年という年月を絶やさずに継続してきたことと同時に、
大きく育ってきたTシャツパワー? 砂浜パワー? 住民パワー?に頭が下がります。

詳細は、下記のサイトをリンクが残っているうちに見てください。

http://greenz.jp/2010/04/19/tshirtsart/#more-28503

よいハードがないとできないイベントや恒久的な活動もあります。
しかし、ハードがないと何もできない、サポートがないと何もできない
なんてことがないのは、この町の活動が物語っているように思います。
本当は両方がいい案配にあり、総体として継続していけるのが理想です。

海といえば、季節は夏、
太平洋の大らかなイメージしかない人達に(昔の俺)、
日本海といえば演歌の世界で冬のイメージしかない人達に(これも昔の俺)、
海での過ごし方は海水浴くらいしか経験したことのない人達に(これも…)、

例えば、
これからの季節に浜辺を散歩することがどんなに素敵か、とか、
今まで見たことの無い、海、砂浜、生物の表情が見えて嬉しくなりますよ、なんて
浜辺のもっているシンプルな魅力を伝えられるといいですね。
もちろん、過ごしやすく、人も少ないこの時期だからこそできる
イベントなんかも、これから生まれていくといいですね。

私たちも水面下では色々と考えていますが、
まだその全てをレールに乗せることができずにいます。
でも、Tシャツが砂浜ではためき、モンゴルの草原までいって、戻って来る、
なんてことを聞くと先輩に頑張れよ!と叱咤激励されているようです(笑)。
楽しんでやらねば。

* 御贄献上行列一行の皆さま、無事に奈良の朱雀門に到着、
  おめでとうございました!そしてご苦労さまでした。
  歴史性がかみされた素晴らしい取組みだったと思います。

  27火曜〜28水曜まで、大久保さんと、料理家さんと高浜にいます。
  30金曜には並河さんが来る予定です。

  休み中は、京都で三木竹材店とも打ち合せ、K-1観戦に行き、
  陶器市か、イベントでも体験してこようと思ってます。

  ミナサマ、ハバ、ナイス、GW。

道田 淳



最優秀肴賞 へしこ

2010 年 4 月 20 日 | トピックス

この白ブログ、読者の方々の多くは日本ですが、
なんと海外は、アメリカ、ロシア、イギリス、リトアニアからも見て頂いています。
どういうご縁かわかりませんが、とても嬉しいです。
これからも、気長にお付き合いください。

昨晩、
「仮)蔵ネット」のキックオフに行ってきました。
「仮)蔵ネット」とは、電通さんのプロジェクトで、下記のようなものです。

『 発酵食品(日本酒含む!)を切り口にした食文化、
  そして、その醸造をはぐくむ蔵を中心にした地方文化を、
  通して提案する日本価値キャンペーン 』

具体的な活動内容は今後半年をかけて煮詰めていくのですが、
まずは中心メンバーの6人が醗酵リンクの事務局をされている方のお宅に集合です。
醗酵リンクってなんですか?それはググッてみてください。
会の説明やメンバー、活動内容はおいおいアップしていきます。

そこで持ち込みとして、高浜町のへしこを持参しました。

まさしく醗酵食品やし、日本酒の肴にぴったりやないですか!若狭地方との縁に感謝。

お酒は、静岡県の「喜久醉(きくよい)」、島根の「王禄(おうろく)」など
知らん名前ばかりでしたが(申し訳ない)、どれもこれも本当に美味しい。

お料理は、空芯菜と茸の煮びたし、若竹煮(この若布は日本一!)、チーズとわさびディップ、エンドウ豆のサラダ、鯵の南蛮漬け、豚肉と大豆の煮物、マッシュドポテト、空豆、そして「へしこ」!です。

へしこは、このくらいの薄さに切って、レアで炙って食べたら美味しい!!
今まではもっと大きな切り身サイズで焼き加減でいえばウェルダンなへしこを
箸で崩すように食べてましたが、しっとりしたこっちの方が断然いい。

しかも玄米がが出て来てからは、またまた、その取り合わせに驚き。
玄米のもつ甘さと、へしこの角の取れたまろやかな塩辛さが絶妙の取り合わせ。
玄米が出て来てからは、皆さんさらにヒートアップ!
ほんまに普段は食べへん方まで、びっくりするくらいつまんではりました。

正面の君は食べ過ぎやないか?! 、、、、、幸せ顔の並河さんです。
この会でも、いっしょに活動します。

いい飲み会というのは昨夜のようなことをさすのだと思います。
酒がおいしいく、お手製のお料理や持ち込みの品も美味しい。
そこに、同じ目的に向かおうとしている仲間が一緒だったから、
さらに会話の弾む、こころに残るような時間になりました。

高浜町を代表し、へしこも立派に役目を果たしてくれました。
見た目がグロいから、知らん人には敬遠されがちでもったいない。
これから醗酵食品を押し進める一人としては、
定期的にうちの事務所でへしこ普及会を開き、
食べ方、包装などさらに受け入れられる方法を模索します。

醗酵リンクという先駆者がおられて、蔵ネットができあがり、仲間が増えていく。
この会をとおして、地域の食文化を勉強し、ついでに「へしこ」も押し上げ、
日本人の私たちが日本の食文化のためにできることを精一杯やりたい。
帰り道は、ほろ酔いで最高。

道田 淳



4/15〜17滞在記

2010 年 4 月 19 日 | トピックス

18日曜、後輩の結婚式に出たら、
「テレビ見ましたよ! さすがっす、期待してます!どんどん出て下さい。」
  と
「白浜ブログ見ました〜(突っ込み済)。超〜、地味に頑張っておられますね。」
  と声を掛けられました。
どちらも違うねん。
地味のあとに派手があるのだよ、地味派手だ、後輩達。

先週の滞在記をご報告。

15木曜。
京都駅で並河さんと待ち合わせ、お昼に高浜着、役場で次の4/27〜28の打ち合せ。
次は、明朝のコンパクトシティーがらみの事前打ち合せ。
そのまま、宿にもよらず、夜はコパンで「まちネット」さんたちと意見交換&懇親会。

会合は2回目ですが、ちょこちょこお会いしてたりしますし、
しかもお酒も頂きつつなので、思いのほか、色々とお話ができて良かった。

いつも食べますが、〆の辛み大根蕎麦は美味い(+大盛300円)。

最初は自己申告による割り勘システムでしたが、
最後は石橋会長さんの粋な計らいでおごり、しかもさらっと帰らはりました。
お心遣いに感謝します、東京チームは二人分、ご馳走さまでした!

この男、語り口はやさしいですが、うちにはたぎるような情熱があります。
実は、前日から徹夜で着の身着のまま新幹線に乗り込みました。
当然、下着もなにもないので、コンビニで買い出しです。
ご苦労さん!!!  今日は0時前に寝れるぞ。

16金曜。
午前中は役場各課があつまり、コンパクトシティー会議。
各課が担当すべきことがらと、全体像の共有、、、
たしかに、初めての事尽くしで、理解しにくく、着手しにくいのはわかる。
でも民間ではおこり合えないような、議論の行き違いや誤解が多いです。

気にすることはなし、まずは情報共有と共通目標の設定。
おいおい馴染んできますし、すすめ方、やり方も変わってくるはずです。
今まで馴染みのない各課にも仲間が増えますよう。

キクスイ弁当を食べて、午後からは観光協会さんとふぐカニ料理組合の
手ぬぐい案について、高浜式バーベキューについて、意見交換。

そのあとは、まちあるき。
前回は天気が悪過ぎて、並河さんもいいひんかったので、
今回も雨の中(笑)、同じルートを話をしながら、じっくり廻ります。

夜は政策推進室の歓送迎会(江上鮮魚店)に参加させてもらいました。
尾頭付きの鯛とはじめとする舟盛りと若狭牛のすき焼きという最強ツートップ。
翌日、服がすきやき臭でまいりましけど(笑)、美味しかった。
腹が破裂しそうでした。

最後に記念撮影。
私は社会に出て、すぐに外国人建築家をトップとする事務所で働き、
その後、独立したので歓送迎会なんて、ほとんど出たことがありません。
去る人には思い出、来る人には期待、両方が混じる、いい飲み会ですね。

仕切られた座敷の隣りでは、「西野さま」の張り紙。
案の定、のぞいてみると商工会青年部を中心とする一行の持ち寄り宴会でした。
肉巻きおにぎり、鯖の佃煮、白海老カレー、、、流行もんをよく知ってる。
好きなラフロイグ(洋酒)なんかもあり、小一時間ほど楽しい話をしました。
今年は、なんかできそうな気がします。ご馳走さま!

江上さんに車で送ってもらい、
二次会先に移動、二時過ぎに宿舎に戻りました。

まちづくりは、
役所、民間、性別、世代と全方位的な感覚が必要で、
デスクワーク、フィールドワーク、ドリンクワークと
全能力をフル稼働させるので、めちゃくちゃやりがいがあります。
並河さんと、そんな熱い話をぬるくなった風呂でしばらくしてました。

*次回来訪は、4/27〜28です。
 グロッシー大久保さんが料理家さんを連れていらっしゃいます。
 この時は、歌舞伎、東京でのプロモーションに向けて、
 高浜の「食」を盛り上げ、知ってもらうための準備に入りたいと思ってます。
 
 では今宵は「へしこ」を持参して、とある会合に行ってきます! 

道田 淳



星ふる里蔵

2010 年 4 月 14 日 | トピックス

「つくばねの

    峰より落つる男女川

       恋ぞつもりて淵となりぬる」

じ〜んときます。
これは小倉百人一首で57代天皇の陽成院が詠んだ恋の歌です。
この歌にある「男女川」は「みなのがわ」と読み、
茨城県にある筑波山の女体山と男体山の間にある沢の名前です。
また、この名は、お酒の銘柄でもあります。

個人的な話ですが、最近は本業以外の依頼が増えてきました。
すこし前の週末に、東京から電車とタクシーを乗り継ぎ、
この「男女川」の蔵元である稲葉酒造場に行ってきました。

*お願い / 今日は大作なので、半分は週末に見て下さいまし。

筑波駅からタクシーで20分ほど、筑波山すそ、住宅街の一角を目指します。

なんちゃって蔵でなく、期待感をそそる、立派な出立ち。

この酒造場は江戸末期1867年創業。
代々、筑波山神社の御神酒に使われているそうです。

蔵の入口付近は販売どころになっています。

ここには「男女川」の他に「すてら」という蔵元限定販売のお酒もあります。
当然、帰りがけに、色々と相談して、4本ほど頂きました。

販売どころを抜け、にじり口のような入口をくぐると、、、

食事どころが現れます。(この演出、ニクい。)

今日のおすすめ。
利き酒三種と二千円ほどのコースをお願いします。

左から、乾杯にふさわしい微発泡酒、フルーティーな純米酒、深みのある純米吟醸、
昼間っからお酒を飲めるやなんて、タクシーで来てよかった。
なんて運転はせんのですが(笑)。

本日の三点盛り。
地の野菜はみずみずしく、歯ごたえがあり、大地の味。
酒粕ディップいけます。

メインは魚、鶏、豚料理の中から選べるのですが、私は酒粕漬けの魚料理を。
鶏も豚も頂きましたけど、どれもとてもいいお味です。
この時点で顔は真っ赤っかでした。

〆は店主自らが打った蕎麦、もちろん大盛。
夜にコパンでやってる蕎麦屋さんも美味しいけど、ここも美味い。

空気が澄んでて、水が仕込み水(湧水)というのもあるのでしょうが、
なんと贅沢な時間を過ごしたことか。

小さなレストランでしたが、驚くことに予約客で一杯でした。
皆さん、とても幸せそうな顔をして、話も弾んではりました。

「日本で一番小さい酒蔵」とは、誰かがそういうフレーズをつけただけでしょうが、
レストランの隣りが酒蔵らしいです(すんません、見せてもらうのを忘れました)。

テラスにでると、川魚が泳ぎ、せせらぎが聞こえてきます。

食後にあたりの風景を眺めていて、高浜を思い出しました。
高浜町から近い舞鶴にも農園とレストランが合体した「ふるるファーム」があります。

「ふるるファーム」くらいになると大規模で予算、人員、労力もかかりそうですが、
今回訪れた「星ふる里蔵」は、小さな蔵元が見たところ3人ほどで運営されてました。

江戸時代から続く歴史や日本酒という看板商品もあるのですが、
皆さん、誇りを胸に丁寧な姿勢が光り、イキイキと働いてはりました。

高浜には地魚、地野菜、米、、と名物になりそうなものがいっぱいあります。
旧丹後街道沿いには空き町家もありますから、いい形で改修をしていけば、
蔵元はなくとも、町家ですばらしい高浜を提供することができると思います。

隠れ、埋もれてしまっている町の資産に目を向けたい。
あとは運営してくださるグループの存在とやる気だけです。
近い将来、ぜひ皆さんで力を合わせて、高浜でしかできないものをやりたい。

今回は、ふと町家利用のヒントにでもなればと思い参加したのですが、
酒も料理も人もよく、やる気も湧いてきました、来てよかった。

青葉山、やなくて筑波山、ありがとう!  また来ます!

道田 淳



漁村文化伝承館

2010 年 4 月 13 日 | トピックス

まちあるきの行程中、漁村協同組合の加工場のあとは、
徒歩2分、同じ港にある漁業文化伝承館を訪れました。
建物は周囲になじむような木造ですが、
馴染み過ぎというのか、、アピール度が無さ過ぎて、、
今までここに入れるとは思っていませんでした。

これが期待していたより内容が充実していました(申し訳ない!)。
この地区の神輿も展示してありましたが、
その周囲には実際に使われていた漁具などが解説付きで展示してあります。

写真の「鮪掛け」、昔は高浜でマグロも獲れてたんでしょうか?!
以前に漁港での競市を見学したときからは想像もつかないほど、
昔は多くの種類の魚が獲れ、そして賑わっていたんですね。
一つ一つ見ていくと、中々楽しいもんです。

その他にも、網の仕掛けに関する詳細模型があります。
もうやってなのでしょうけど、これは展示資料としてはわかり易いし、
こんな工夫が海面下にあるとは驚きです。模型で楊枝で刺してあるのは魚です(笑)。

こういうのを見てると燃えてきます。
これからつり上げようとしている魚の群れに、カモメが群がっています。
CG(コンピューターグラフィックス)による3次元画像もいいですけど、
やはり模型は指させて、色んな角度でみて、わいわい言えるとこがいいですね。

この広い板敷きの間では、大事な稽古が行われるそうです。
それは何かというと高浜町が一番盛り上がる祭り、
「七年祭」での『太刀振(たちふり)』の稽古です。

とにかく高浜で会う人会う人が、
一番盛り上がるのはこの「七年祭」だと口を揃えはります。
旧暦でいう十二支のサイクルで「巳の年・亥の年」を祭り年として6年置きに行われ、「祭り年」を含めて7年目ごとに行われることから「七年祭」と呼ばれているそうです。

稽古場に貼られている写真を見ながら、
昭和52年、俺が小3の時か〜なんて思ってると、
左端にお馴染みのお顔があるではないですか!!!
この年の太刀振役のお一人やったんですね。
カッコええやないですか、東映のなんとかスターみたいです。

この祭りが執り行われる中心市街地では、
空地が増えて来るなど、いわゆる空洞化の傾向が出始めています。
1500年代から続く由緒あるお祭り(これは驚き!)を大切に維持し、
運営し、盛り上げていくには、住民パワーが何より大切でしょう。

でも、私が関わっている様々なまちづくりの案件とも無縁ではなさそうです。
祭りには益々興味がわいてきたので、次の平成25年6月の1週間が待ち遠しい。
それまで、町外の一ファンとして、できることを精一杯お手伝いします。

*明日、日本一小さい酒蔵、もしくはクラシックホテルの話を
 ブログに書く時間がありますように。

道田 淳



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